合成皮革による型崩れ防止と高耐久性
アッパーの素材は、合成皮革でできており型が崩れづらく耐久性は高いです。 前作は、アッパー素材がメッシュ構造で柔らかさがありフィット感の高さが好評でしたが、一方でアッパーの薄さゆえヘタレやすく耐久性が低い一面もありました。 今作はアッパーを合成皮革にすることで耐久性が上がっています。またアッパーが前作のメッシュから今作は合成皮革への変更でより空気抵抗を抑える仕組みになっています。 柔らかさがなくなりフィット感が落ちるかと思われがちですが、しっかりホールドしてくれる感覚は残っています。 また、薄くシームレスな超軽量合成皮革とマイクロファイバーストライプに寄り軽量ながらしっかりとサポートし足に吸い付くようなフィット感を実現している設計になっています。
「履ける選手」を選ぶアッパー
ナイキと同様、海外製品ということもあり日本メーカー製のスパイクと比べ、「足幅の狭さ」「足の甲の低さ」があります。 このスパイクも同様の特徴があり、「履ける選手」が限られています。 というのも「足幅の狭さ」はアッパーとソールともに細身に作られているためです。 日本製スパイクと比べて細めに作られたソールに足が乗っていないとどうしても接地した時のブレが大きくなってしまいます。 ですので、足幅が広い選手にはホールド感が感じづらいかもしれません。 そのため、足があっていない選手だと小指側から避けていくような接地をしてしまう特徴があります。
カーボンの最高硬度プレート
ピン数は、6本でセラミック製の7mm固定ピンになります。 プレート自体にはカーボンが入っており、非常に硬く高反発のため、バランスを取ることが難しくなっています。 他のアディダス製、短距離スパイクと同様に手では簡単に曲げられないくらい非常に硬いです。 このためプレートを曲げるためには相当高い「脚力」と「技術力」が必要になります。 しっかりと体重を乗せ切り、蹴り出しまでつなげる技術がなければ、負荷がダイレクトにかかり、故障に繋がる危険があります。 ソール表面は、メッキ塗装されおり、長く履き続けるとこのメッキが剥がれ、内側にあるシルバーのソールが顕になってきます。練習で多用すると摩耗が早くすぐに剥がれてしまうので注意です。
つま先から反り上がる高い反りのプレート
▶ソールの反りについて ソールの反りは、Picker調べによると5段階評価中最高評価の5と最も傾斜の高いスパイクになっています。 短距離スパイク内で最も傾斜の高いスパイクは、アシックスのソニックスプリントエリートシリーズですが、それに次いで傾斜のある癖のあるスパイクです。 特につま先が高く反りあがっており、フォアフットで接地することを想定したソールです。 よってフラット接地の選手よりも腱の力を使い、母指球で押し込める選手に向いていると言えます。 しかし、母指球から踵にかけてはフラットなため、フラット接地から地面を転がしてつま先までキックに繋げられる選手であれば、フラット接地の選手にも活用することはできます。