通気性と軽量性に優れたアッパー素材
マンバVと同様のアッパーの素材は、ヴェイパーフライやズームフライなどにも使われている全体が一枚で作られているフライメッシュです。 通気性と軽量性を兼ね備えたフライメッシュ(エンジニアードメッシュ)素材のアッパーは、部分的な耐久性を可能にする編み込みであったり、通気性・柔軟性があるオープン編み込みと足の動きを考えて設計された編み込みが可能のため、履く人の足に馴染むフィットする作りが特徴です。 ・オープンな編み込み:熱がこもりやすい足の甲やサイド部分 ・タイトな編み込み:負荷がかかるつま先やかかと部分 サイズ感は、足の甲のボックスが低めで横幅も狭く、THE日本人の甲高の方は要検討です。
熱を逃がすアッパー構造
・熱を逃がす×かかとをホールドする”穴” アッパーかかと部分の少し上側に大きな通気口があり、そこから熱を逃し、熱がシューズ内に溜まらず無駄なエネルギーを奪われないような作りになっています。また、熱を逃がすためだけでなく、かかとがすっぽりハマるようになっており、靴の中で動かないよう固定してくれるホールドの役割がある万能穴が設計されています。 その他に足の甲、サイド部分などアッパー全体に渡り細かい通気口が無数にあり、履き心地はスースーと風が通る感じで通気性が高く長距離には大敵の”熱”を全体で逃がすナイスな設計になっています。 ・難点 とても軽い分、アッパーが薄いため、つま先接地のフォアフット走りなど接地の仕方によっては、耐久性は少し弱くなるかもしれません。
短距離スパイクのズーム400などと同じソールを使用
ピン数は6本で、ステンレス製の取替式7mmニードルピンが付属します。 ピンが全面に配置されているため、フラット接地の方に相性が抜群です。 ナイロン樹脂製プレートがつま先から3/4部分まであり、他の中長距離スパイクと比較して硬く、反発性に秀でた一足です。 NIKEの長距離スパイクでは、反発性No.1である前作に次ぐ反発性を誇り、アディゼロアバンティと並ぶ全体2位の反発性です。 ズームJAフライ3やズーム400など短距離スパイクと同じソール素材を使用しており、長距離よりも中距離スパイクのような仕上がりです。 また、これもNIKEの陸上スパイク全般に言えることですが、ギザギザした構造が特徴的で、母指球付近の盛り上がりによって重心が前に転がるような走りをアシストします。
重心バランスを重視したソール
ソールの反りは、NIKEの中長距離スパイクでは最もフラットです。 NIKEのアウトソールの特徴でもある母指球あたりの盛り上がりによって、接地した際、前足部に重心が乗りやすい設計になっています。ただしソールの反りがフラットなため、フラット接地の方も問題なく扱えます。 また、ソールの構造は1500m寄りのズームビクトリー3に似ていますが、決定的な違いはミッドソールの軽量で反発力が高いファイロン素材です。 ズームビクトリー3はクシュロンという軽さとクッション性に優れた素材なので、反発性よりクッション性が欲しい方はズームビクトリーエリート2より、ビクトリー3をおすすめします。なお、かなり薄いのでクッション性は低いです。