全面を包み込み足全体をホールド
アッパーの固定は靴紐で行います。 このアッパーの最大の特徴は、一枚生地による前足部を包み込むシームレスな構造です。 これによって、足全体が包み混まれるため、強いホールド感が生じ、スピードを出したときに横ブレせずしっかりと力を地面に伝えられます。 このため、200mや4×100mRの1,3走などの高速レースのコーナー曲面でも、スパイクの中で足がずれることなく走ることができます。 また、靴紐とは別にベルトが付いるため、足首も含めて強く固定することができます。 中足部分のメッシュ生地で通気性も確保しています。エントリーモデル寄りのスパイクなこともあり、比較的人を選ばない、履きこなしやすいスパイクです。
エントリーよりの万人対応
国内メーカーのスパイクということもあり、つま先の形は、日本人でも履きやすいようにやや広めで作られています。 その他の初級者レベルのスパイクと比べると、靴の横幅はやや細めに作られていますが、 多少足が広めの人でも窮屈だと感じずに履くことができるようになっています。 もしあなたが足の横幅が広めの選手で、海外産のナイキやアディダス、プーマが合わないという人はこちらをオススメします。 踵部は他の中級〜上級者向きスパイクに比べると絞りが小さいため、人によっては靴ずれの原因になるかもしれません。 かかとも含めて強いフィット感を得たい人は、ニューバランスの短距離スパイクやミズノのジオバーサスシリーズなどを利用することをお勧めします。
土兼用の最終形態
ピンはつま先から1-2-3-1の取替式、計7本です。 足の指に沿うように満遍なくピンが配置されており、接地時の足のブレを抑えしっかりと地面を捉えることができるようになっています。 アンツーカ(土グラウンド)では全天候型トラックよりも滑りやすいため、この構造は使用者の接地をしっかりとサポートしてくれます。 プレートは硬すぎず柔らかすぎず、屈曲性もあるため100m~400m、ハードル種目とすべての短距離種目に適しています。 つま先から中足部までSPEVAFOAMと呼ばれる反発性に優れたプレートが使用されており、踵部はSOLYTEというマラソンシューズにも使われている軽量素材が使われています。
THE・中級スパイクというソール
ソールの反りはフラット接地コンセプトのスパイクよりもやや傾斜がある程度となっています。 この構造によって重心が前足部に勝手に移動してくれるため、重心移動が苦手な選手でもこのソールの構造によって重心移動をサポートしてくれます。 そのため接地して乗り込み動作をしっかりする人にも向いています。 また、上級者向けのスパイクと比べると柔らかい部類に入るプレートなので誰でも使いこなしやすく、また疲労も溜まりにくくなっています。 対照的に、自然に重心移動を行うスキルがある場合、この傾斜が接地の際の違和感になってしまうこともあります。