まるで靴下なアッパー
ニューバランスのオールウェザー、100m、200m特化型フラッグシップモデルです。このVazee Sigma Harmony(別名:USDSGMH)の特徴はBOA®Fit Systemという革新的な機能です。世界のトップ選手ではTrayvon Bromell選手が使用しています。 素材は合成皮革でできています。薄く軽量ですが非常に丈夫なので高速域での使用に耐えます。足首部は伸縮するメッシュ素材で足の固定には、BOA®Fit Systemを採用。足首部にダイヤルがついており、時計回りに回すことでアッパー全体が締め付けられる、ベルトでも紐でもないユニークな方法で均一に締め付けられるため、脛や足首、踵とアッパーが一体化し、強い安定感を生み出します。
海外仕様の幅狭スパイク
フィット感を重視するためにやや細めに作られています。 多少はBOA®Fit Systemより調整可能ですが、アディダス同様、足幅の狭いのが特徴である海外選手に合う設計なため、アシックス等の国産ブランドと比べかなりタイトな作りです。 一方で、足首部分はロングソックスのようにカットの丈が長く、フィット感を高めるための特徴的な構造をしています。 その特殊な構造からいつもフィット感を重視してワンサイズ下のスパイクを選んでいた選手も、ジャストサイズでの購入をおすすめ。 また、つま先はシャープな形をしていますがアディダスよりも丸くなっており、国産ブランドに近い形をしており、つま先部分は日本人にも合うスパイクです。
しっかりグリップする8ピン搭載
Vazee Sigma Harmonyのピンは2-2-4の計8ピンです。この配列はナイキのズームスーパーフライやミズノのオーダースパイクインクスソールでも使われておりパワー系のスパイクとして一般的なものです。 さらにつま先部分はアディダスに似た配列をしています。ソールの表面は高さの違う突起が並んでいるというシンプルな作りです。 また、他のスパイクと比べて母指球を境目にかなりソールが細くなっています。これはフォアフットにフォーカスして設計されているためです。 ソールにある突起が場所によって長さが違うので接地の各曲面をスムーズに移行し推進力に変換、サポートしてくれているのが高評価です。
実際に履くとやや反り気味なソール
ソールの硬さはPebax®プレートと呼ばれる剛性があり軽量かつ高反発なTPUプレートが搭載されているのでしっかりと硬く、反発重視のスパイクになっていますが硬すぎないので柔軟性もあり、幅広い動きが可能です。実際に履いてみた感想としては、踵から接地することなく、前傾姿勢をキープし易い印象でした。 反りは大きめになっており、接地の際に爪先への重心移動をサポートします。これにより、足の先端に近い部分で押し込むという動作をサポートしてくれます。フォアフットにフォーカスしたスパイクですが、接地面が広いので安定して反発をもらうことができます。