助走をしやすい短距離のようなアッパー
アッパーは走幅跳用のスパイクとしては一般的な紐とベルトの両方が搭載されています。紐で足にしっかりとフィットさせ、ベルトでしっかりと足をホールド出来るようになっています。アッパーに使われているエナメル質な素材は、人工皮革で作られているため使用頻度等の個人差もありますが、履き始めて3ヶ月もすると柔らかくなり足になじみます。 馴染んでくると助走時の感じる抵抗が小さくなり、助走が走りやすくなります。 全身エナメル質の人工皮革で覆われているため通気性についてはあまり期待できません。ただし、通気性はありませんが、反対に砂の侵入を一定レベル防いでくれます。
日本人に丁度いい幅で設計された足幅
幅については、同じ走幅跳用スパイクで比べた時、ミズノより細く、ナイキよりも太いです。 特筆して異形な形状をしておらす、冒頭でも書かれている通り短距離スパイクと遜色ないような形をしています。 踵部分には、クッションが付いており、足首の稼働を制限しないようになっています。ただし、実際にこのクッションによって競技にプラスの影響が出ているかどうかは不明です。 1個人の感想にはなりますが、筆者としては、このクッションのおかげで少し脱ぎ履きしやすいスパイクだなと感じます。
助走をしやすい短距離のようなソール
ソールは比較的反っており、踵部にシャークスキンが搭載されています。 特徴としては、ナイロン(外側)とウレタン(中間層)の2層で、ナイキのZoom LJ4が硬さを追求したソールだとすると、このロングジャンププロ(Long Jump PRO)は反発、元の形状に戻る力を注視したソールと言えます。 ピン数は、mizunoのフィールドジオLJと同じ9本と比較的多く、指の付け根の母指球ラインに配置された4本のピンがしっかりとタータンを捉え、踏切時の横の揺れを軽減することで真正面への飛び出しをサポートします。 また、フィールドジオLJ-B(Field Geo LJ-B)の2-3-4配置に比べ、ロングジャンププロ(Long Jump PRO)は1-3-5配置なため、ピンの抜けが良く速度を殺さずに跳び出し易い構造です。
踏切と助走を両立したピン配置
反りについては、指の付け根の真下に来るように弧を描くように配置された5本のピンを頂点とするようにカーブしており、直立時はこの5本のピンが地面に接地しており、助走を開始するとつま先がわ(足の前半分)の4本のピンが刺さり機能する形になっています。この構造により、静止時や踏切時には安定することに役立っている5本のピンは助走時には、あまり干渉せず、摩擦による減速がおこりずらくなっています。これによりアッパーに続き助走のし易さを更に底上げしてくれています。 ただし、ここまで短距離のようなスパイクと書いてきましたが、ソールの反りについては短距離スパイクの反っているものと比べると流石にフラット気味です。